8月 会長からのメッセージ

今年の夏は日系人コミュニティにとって、とても忙しい夏になりそうです。私は、バーナビー・ミュージアムの 「おふろ」(日本式のお風呂)再展示の除幕式のテープカットを手伝うことができ光栄に思いました。展示に向かう途中で、昔のメリーゴーランドと、1920年代の街並の屋外博物館を見ました。実演しながら観客に話している鍛冶屋の横を通りかかりました。そして、パン屋展示の窓のところで並んでいるケーキを立ち止まって覗いてみました。

この「お風呂」は、記録として残る日本からの移民第一号の永野萬蔵がカナダに来てから100周年記念の JCCA のプロジェクトでした。お風呂はお湯が張られた深い浴槽で、薪をくべて熱を保ちました。日本式のお風呂は浸かるだけのもので、浴槽に入る前に体を丹念に洗うなど、展示物の脇にすべて説明が記載されています。

神谷二郎氏が、1960年代までBC州の田舎に見かけられた浴室とお風呂の複製を作成しました。神谷氏の息子のフランクさんが家族を代表し、除幕式には神谷氏の家族が数多く参加し素晴らしいものでした。家族と一般客の他に、日本からの来客など特別な来賓が参加しました。

その週の初めにバーナビー市は、北海道の人口約20万の姉妹都市釧路市の市長および市会議員を歓迎しました。私は「おふろ」展示などいくつかのイベントで、釧路の蛯名大也(えびな・ひろや)市長や同市の関係者と会えて光栄でした。

私達の最大の資金調達イベントであるパウエル祭のサーモン BBQ などのイベントを夏休み期間中手伝ってもらうことになった2名の学生を迎えました。ルエラ・サンさんはイベント・コーディネーターとして今年のバーベキューを担当します。文書保存アシスタントのタミー・リーさんは、多くの箱に保管された書類や物品を整理し、私達GVJCCA および日系人の重要な歴史を保存する仕事を担っています。二人ともバーベキューおよびGVJCCAのテーブルを手伝いますので、パウエル祭に来られたら二人にお会いいただけると思います。

GVJCCAの日系カナダ人青年リーダーのグループ(JCYL)が、オッペンハイマー公園で8月15日に開催される毎年恒例の朝日記念試合などのイベント手伝いに乗り出してくれました。この号の『Bulletin/ 月報』で記念試合の広告とバンクーバーJCYLの新しいロゴをご覧ください。もしもまだご覧になっていなくても、これから街中で見かけることと思います。8月10日には、私の祖父を含む朝日野球チームのメンバーが、ナット・ベイリー球場のバンクーバー・カナディアンズの試合前に表彰されます。詳細は『Bulletin/ げっぽう』のお知らせの欄をご覧ください。

バンクーバーとその近郊での日系関連 のイベントをどのように見つけるか考えている方がいるかもしれません。それが確実にできるのは『Bulletin/ げっぽう』を購読することです。ご希望次第で紙面もしくは電子版で受け取ることができます。もうご覧になってご存知と思いますが、芸術や文化に関する記事や、コミュニティで行われるイベントも紙面とGVJCCAのウェブサイトに載せています。新規および継続会員の方々のご購読はGVJCCAと『Bulletin/ げっぽう』のご支援になります。

私達は新規および従来からの読者の皆様を世界中から歓迎しています。また、全カナダ日系人協会のトロント支部に加入しているトロント地域の読者の皆様に特に感謝します。多くの読者は西海岸や日系人コミュニティと強い結びつきがあります。読者の方々から日系人の歴史および文化を保存し、幅広い範囲 の人々と共有することの重要さを知らせていただいています。『Bulletin/ げっぽう』は教育的で情報源となる有用な役目を果たし、時には娯楽にもなるでしょう。皆様のご支援に感謝します!

今、この号の 『Bulletin/ げっぽう』を準備してる間に、カナダ公民権協会と言論の自由を支持するカナダのジャーナリストが立法化された総括的な法案C 51 に反対する法的訴えを起こしました。この憲法に反する新しい法律は私達の権利を侵害するものです。この法律はカナダ人すべてに影響を及ぼしますが、とりわけアジア系、イスラム系、先住民など人種的差別の対象となる人達、さらに私達の環境や人権を守るために声を上げる人達、政府の政策に反論をする人達に影響を及ぼします。私達はこの憲章に基づく抗議(Charter Challenge)に注目しています。皆さんもそうであってほしいと思います。また、私達皆が発言し、編集者宛の読者欄に投書し、私達の権利を守る人達(例えばC51 法案に反対票を投じた人達)に投票し、明確な立場を主張する団体を支持することで変化をもたらすことができるのです。

[文・ロレーン・及川 訳:斎藤雅子]