編集後記 2018年6月

Kazuho Yamamoto

 挨拶の始まりが「また雨だねー」という切り出しから「いい天気だね」に変わりました。今月半ばにボランティア先でパンジーの苗をもらったのがきっかけで、今年の夏はガーデニングをすることにしました。いくつか植木鉢を買ってきて、土を入れて、苗を入れて、その上から土をかぶせて、水をかけて…

 日本の小学生が経験する(今でもそうであって欲しい)朝顔、あるいはミニトマトの観察日記、当時はめんどくさいと感じてやっていた気がします。大人になった今では、1日1回の観察では物足りず、変化がないにも関わらずついつ

 い見に行ってしまいます。植えたその日から子供がいるような気分で、暇あれば見に行って、時には話しかけたりして、写真も撮って…親バカ状態です(笑)仕事の合間にも窓から外を眺めて、太陽が出ていると「あ〜、今頃日光浴しているな」と思いを馳せてみたり…

 花だけでなく、野菜の苗も植えてみました。先日、水やりのせいか、うまく植えられていなかったのか分かりませんが、植えた当初はみずみずしかったレタスの苗がカラカラになってしまいました。植物の手入れって大変!普段食べている野菜が自分の食卓に届くまでには生産者の人々の多大な努力が注がれていることを改めて感じました。でも、そんなカラカラになってしまった苗の真ん中から新しい芽が出てきているのを見つけて生命力の強さに感動し一安心。

 パセリ・バジル・ミント・ディル…必要な時にお庭から摘んできて食卓に。今からそれが楽しみです。そして、パンジー・ペチュニアが裏庭に彩りを加えてくれるこの夏、引きこもらずに日焼け対策をしてしっかり楽しみたいと思います。

KAO (a.k.a. SleeplessKao)

無印良品

Meeting at MUJI無印良品 Downtown, Vancouver

 日本の現代建築やデザイン、カルチャーに焦点を当てたイベント「ジャパン・アンレイヤード」をFairmont Pacific Rimで開催した折に無印良品がポップアップストアを出店したのは2017年。「げっぽう」でも取材にと思いながらもメトロタウン、ロブソンストリートのオープニングには私もKAZUHOも時間が合わず参加出来ずじまいでした。今回ひょんなことで「働きing」でも取材したお茶の恭子さんに声をかけていただき、リッチモンドセンターのオープニングに行くことができました。

 どなたかに直接声をかけていただくと行く気になるもので、仕事が絡んでいない思うと重い腰が軽々と上がるのです。リッチモンドセンターのオープニングレセプションは、入り口から久しく会ってなかった知り合いと遭遇し話し込み、またちょっと進むと友人に出会うといった感じで、なかなか奥までたどり着けない。平日の日中にもかかわらず、バンクーバーの日系人がほぼ来ているのではないかと思うほどに盛況でした。

 無印良品を知ったのはうん十年前、私がまだ学生の時にシンプルでしっかりしたコンセプトブランドが出てきたなあとそのプロダクトに魅了されたのを覚えています。

 その後も「無印良品の家」、「茶室」、「ホテル」にまで展開していきその快進撃は止まらぬ勢い。日本のテレビや雑誌で見ただけですが、MUJI x URの「団地リノベーションプロジェクト」は「バンクーバーでも『団地リノベーション』してください!」っと声を大にして言いたくなるほどシンプルで洗練されていて素敵なのです。

 そんな若かりし頃から一目置いていた無印良品さん、絵本を店舗に置いているということで自称「絵本作家」のわたし、絵本を持っていそいそとミーティングに出向きました。しかもずぅずぅしく「げっぽう」も持って写真を撮ってもらった。自分でも何しに行ったかよく分からない(笑)

 とにかく、ここノースアメリカで日本のプロダクトの良さが認められ、ジャパニーズブランドの知名度が上がるのは、ひいては日本人の地位や品格が認められていくようで本当に嬉しい。

 近々、無印良品さんにわたしの絵本を置いてもらうのですが、こうやってローカルコミュニティと繋がりながら日本の文化をカナダに伝えていってもらいたいと願います。