Meets: ポリネシアンダンサー 佐藤千春

 寒いカナダでちょっと暖かいトピックをと思い今回はポリネシアンダンサーの千春さんにお話を伺ってみました。

ー実はポリネシアンダンスってよく知らないんですよ(汗)ポリネシアンダンスとはどんなものなのでしょうか?

  皆さんに一番馴染みがあるのがハワイのフラダンスだと思いますが、太平洋の最も北にあるハワイ、最も南にあるニュージーランド、最も東にあるイースター島を結ぶ三角形の広大な地域にたくさんの島があるんですね、

トンガ、タヒチ、ハワイ、ニュージーランド、サモア、イースター島の地域一帯をポリネシアって呼んでいます。「ポリネシア」はギリシャ語で「多くの島々」を意味しているんです。

Photo By Yasu Hanaki

 なのでハワイのフラダンスもポリネシアンダンスの一部なんですよ

 ーなるほど

  その中でも私はハワイとニュージーランドとタヒチとクックアイランドのダンスを主に踊っています

 ー踊りは全く違う感じですか?

  それぞれ違いますけど、元が一緒なので似てる動きも多々あります。

衣装も似てるようで全然違うんです。その地に生息する葉、花、貝、木のバルクなどが使われます。踊りはタヒチが発祥の地と言われています。

 ーなぜポリネシアンダンスをやろうと思ったのでしょうか?

  ダンスが元々大好きで、子供の頃からポップやオールドスクール(ストリートダンスの一つ)を真似たりして大学生の時はチームを組んでロックダンス、ヒップホップ、ハウスなど踊ってました。

 ーわ〜じゃあ、今とは全く違う出で立ちなんでしょうね。ストリートダンスってダボダボの服にキャップのイメージですよ(笑)

 まさにそうです、ショートヘアーにキャップでって感じ(笑)

 ーそれが…?(笑)

 東京でハワイのイベントを観に行った時に「ビビビ」って来たんですよね。すみません、語彙(ごい)に乏しくて(照れ笑い)でも本当にそんな感じで「かわい〜!」って思ったんです。華やかな衣装を見て元気になったんですよ。それがきっかけ。今まで見たのとは全く違う世界に入って行きました(笑)それがきっかけで2009年にポリネシアンダンスを始めました。

 ー出身地はどちらになりますか?

 茨城出身で、就職を東京でしました。英会話学校NOVAでカウンセラーとして働いて、他にも塾や日本語学校でも教えてました。カナダ人のパートナーと出会って2010年にトロントに2人で移り住んだんです。

 当時はワーホリビザでレストランで働いてました。東京での経験を生かして日系の子供達の日本語学校で先生をしたり、留学エージェントで働いてました。トロントではハワイのフラダンスを習っていました。

Kao visited Chiharu’s Dance event Photo By Yasu Hanaki

バンクーバーに来たきっかけは?

  それがおかしな話なんですが、2014年に日本に一時帰国して日本からトロント行きの飛行機の中で突然、ふっと「バンクーバーに行かなきゃっ!」って思ったんです。すみません、なんか聞こえがオカルトっぽいですが(笑)私、霊感とか本当何もないんですがなぜか思い立ったんですよ。

 ーそれバンクーバー上空を飛んでる時に感じてたとしたらすごい面白い話ですね(笑)

 それまでバンクーバーには降り立ったこともなければ友達もいなかったんです。家だけはトロントの友人のつてを頼って下見もせずにパートナーと二人、荷物だけ持って30歳の時に来ました。仕事も何も決まってなかったんですが、なぜか不安じゃなかったんですよ。

 2014年にバンクーバーに来てから「Paul Latta Dance Studios」でポリネシアンダンスをずっと習っていて、近年はアシスタントもするようになりました。

 ーそのダンススタジオはどんな活動をしているんですか?

  私たちは毎週クラスで学び、国内外でパフォーマンスをしています。先生はハワイのフラマスター、ジョージナオペ氏よりハワイネームをいただいていて、実は今年スタジオ50周年を迎えるんです。

ーおお、50周年!それはすごいですね。大きなイベントか何かやりますか?

  お祝いはぜひしたいと思って企んでおります(いひひ)

 パフォーマンスはローカルだと主に夏のフェスティバルやシニアセンター、バーレストラン、カジノで行なっています。あとはプライベートパーティにて踊るなどですかね。

 私の中で経験になったのはノーザンテリトリーのイヌビックの市の記念パーティに呼ばれてパーフォマンスしたことです。素晴らしい景色と人々に触れ合いました。

 ダンスをしたい人を助けるクラスアシスタントも楽しいです。生徒が成長するのが嬉しいんです。人に何かを教えるということに喜びを感じます。

 ーパフォーマンスをする時の華やかな衣装って買ってるんですか?

  衣装は先生が手作りしたものだったり、自分たちでも作ります。特にアクセサリーは手作りが多いですね。

Chiharu Sato Photo by Sleepless Kao

ー千春さんは色白なんですよね?

 そうなんです、元々は肌がけっこう白い方なんです。ポリネシアを感じて欲しいので黒く塗ってます(笑)使うと色濃くなるセルフタンニングローションを使ってます。 日サロもたまに行ってます(笑)

ーカナダは大変ですね〜(笑)

 ほんとですよね〜、ハワイにいたらこの苦労はいらないですね(笑)

パワフルなダンスのエネルギーも暖かい雰囲気や見た目も全部含めてのパフォーマンスなので髪の毛も黒く豊かに伸ばしています。

 ポリネシアンダンサーをやっていなければこんなに伸ばしてませんよ(笑)

ー近々イベントなどありますか?

  25、26日にPan Pacific Hotel内の「Sasaki Art Gallery」で『お客様感謝祭』というイベントがあります。そこでポリネシアンダンサーとしてソロのハワイアンダンスをお披露目します。時間は26日の1時からの予定ですので皆様会いに来てください。一緒にポリネシアの風を感じて欲しいです。

 「見てる人と一緒に楽しい瞬間を味わえた時が本当に嬉しいです。最高の瞬間です」と語る千春さん、ゆっくりと穏やかな語り口調に笑うとフワッと南国の花が咲いたようです。寒いこの時期に暖かさを感じにイベントをのぞいてみてはどうでしょうか? 

今後のスタジオ、イベント情報はウェブサイト、インスタグラムでチェックしてみてください。

Instagram: @chiha0318

Instagram: @paullattadancers

Website: www.paullatta.com

[文:Sleepless Kao