10月:JCCA会長からのメッセージ

9月19日から21日にかけて、バンクーバーで全カナダ日系人協会( National Association of Japanese Canadians, NAJC)の年次総会 が、第二回日系カナダ人青年リーダー会議 (Japanese Canadian Young Leaders Conference, JCYLC) と提携して同時に開かれました。
JCYLC 2014参加者・委員会メンバー達
JCYLC 2014参加者・委員会メンバー達

9月19日から21日にかけて、バンクーバーで全カナダ日系人協会( National Association of Japanese Canadians, NAJC)の年次総会 が、第二回日系カナダ人青年リーダー会議 (Japanese Canadian Young Leaders Conference, JCYLC) と提携して同時に開かれました。JCYLCはNAJCの資金提供により可能となりました。両会議はどちらもNAJCの加盟団体である地元のGVJCCAがホストになって開催され、40人以上の代表者と30数名の青年リーダーたちが週末にバンクーバーで行われたこの二つのダイナミックなイベントに参加するため、カナダ全土から参集しました。

 会議が行われたこの三日間がいかに素晴らしかったかを言葉で表現するのは難しいのですが、写真をご覧いただいて、少しでも会議の雰囲気を察していただければ幸いです。

JCYLCのディスカッションはサム・ブラッドにってグラフィックレコーディングがされた
JCYLCのディスカッションはサム・ブラッドにってグラフィックレコーディングがされた

 JCYLCは、13歳から39歳までの青年リーダーたちがお互いを理解しあい、絆を深め、さらなる熱意を生みだすためのすばらしい機会となりました。この情熱は会の実行委員として協力してきた青年リーダーたちの間ではすでに芽生えはじめていたものでしたが、今回初めて参加した20人の青年リーダーたちも新たに感銘を受けています。その場にいるだけで、若者たちの前向きなエネルギーと興奮が非常によく伝わってきました。したがって、来年もこの会議が開かれることとなりました。(そして、幸いなことに、NAJCでこの会議のための資金を来年の予算に盛り込むことが可決されました。)

 また、ゴードン・ヒラバヤシ人権大賞は、基調講演でハリウッド映画の筋書きさながらの日系カナダ人の歴史的エピソードを語ったテリー・ワタダ氏が受賞されたことを報告いたします。さらに、ヒデ(ヒョウドウ)シミズ奨学金はビクトリア大学の新入生であるカヤ・ニューマンさん(ジョン・エンドウ・グリーナウェイ編集長の娘さん)、ジュリア・アオキさん、そして、アヤカ・ヨシミズさんに贈られました。ジュリア さんとアヤカ さんは共に現在、サイモン・フレーザー大学の言論広告学部の博士課程に在学中で、日本からバンクーバーやカナダ内陸部へやって来たセックスワーカー(売春婦) たちの詳しい事情、さらにはセックスワーカーと警察や他の人種別の民族集団、およびヨーロッパ系移民のコミュニティとの関係などを含めた売春宿を経営する上での経営環境なども研究の対象とされています。

 この週末に行われたイベントの内容については、次号のThe Bulletin/月報でまた詳しくお知らせしたいと思います。現在のところイベントの進み具合や、みなさまから多数寄せられた好意的なご意見やご感想に私たちは大変満足しています。会の参加者たちの間で生まれた新しい絆や友情、そして情熱に今も胸の高鳴る思いがします。これから先何年も、全国レベルでのコミュニティ作り、芸術、文化、人権問題やそれらを課題としたプロジェクトに皆様と一緒に取り組める機会があることを期待しています。

 NAJCが年次総会とJCYLCのための資金を提供してくださったことに深く感謝いたします。さらにまた、NAJCからは文化発展や地域振興のためのプログラムに対するGVJCCAへの継続的なご支援をいただいていることに厚く感謝しています。この補助金はThe Bulletin/月報が英語を母語とする読者と日本語を母語とする読者の方々との間の隔たりを縮め、コミュニティ に密着した出版物となるよう、使用させていただきたいと思います。そのためには、英語と日本語とに関連し、まとまりのある充実した内容を提供していきたいと思います。同時に、定期刊行物として適切な内容を維持しながら、より一層独創性のある出版物を目指していきたいと思います。

 私たちがコミュニティにより一層の貢献ができるよう資金援助によってお力添えくださっているNAJC に深くお礼申し上げます。

(訳:成瀬 晶子)