VIFFインタビュー:小松 孝・渡部直也・野辺ハヤト

野辺ハヤトさん、小松孝さん (写真:Sleepless Kao)
viff interview

写真向かって左から
野辺ハヤトさん、小松孝さん、渡部直也さん (写真:Sleepless Kao)

バンクーバー国際映画祭(VIFF)での第1回目の上映を終えた小松孝さん(『Out of the Frying pan…・食卓』ディレクター)、渡部直也さん(『Out of the Frying pan…・食卓』出演者)、野辺ハヤトさん(『Affordance』ディレクター)にお話を伺いました。

−第一回目の上映を終えた感想は?

小松:良かったと思います。日本とちょっと笑いどころが違ったのが面白かったですね。スタッフロールが出てすぐに拍手が出てうれしかったです。

渡部:舞台挨拶の時にお客さんが笑顔だったので安心しました。

野辺:今まで僕の作品を見て笑う人っていうのはいなかったんですが、今回クスクスって笑い声が聞こえたのが新鮮でしたね。

野辺ハヤトさん、小松孝さん (写真:Sleepless Kao)

野辺ハヤトさん、小松孝さん
(写真:Sleepless Kao)

−今まで海外で作品を上映したことはあったんでしょうか?

小松&渡部:今回が初めてですね。

野辺:今まで海外のカフェなどで上映されたことはあったんですが劇場でというのは今回が初めてですね。

−今回VIFFに出品となったその経緯は?

小松:今年PFFアワード(Pia Film Festival)に応募して、入選して、 そのオリエンテーションに出席した際にバンクーバー国際映画祭にも入選したという連絡を受けました。ぴあにトニーさん(VIFF Dragons & Tigersプログラム担当)が毎年来ていて僕の映画を選んでくれたんですね。あまりにもさらっと「入選したよ」と言われたので当初は実感がありませんでした。

 それが今年の8月6日で、そこから字幕を付けて作品を送りました。VIFFに作品提出の締め切りはいつか聞いたらもう過ぎてます、って言われました(笑)

渡部:本当に行けるの?大丈夫?って感じでした(笑)

野辺:僕は日本で開催されているイメージフォーラム・フェスティバルという実験映画のフェスティバルで受賞して、8月末に「上映依頼が来ていますがどうしますか」と連絡が来ました。返事はもちろんお願いします!でした。

小松孝さん、渡部直也さん (写真:Sleepless Kao)

小松孝さん、渡部直也さん
(写真:Sleepless Kao)

 

−明日の上映に来られる方に見どころの紹介、メッセージをお願いします。(10月3日(月)午前9時15分からCinemathequeにて)

小松:なかなかめずらしい喜劇でもない、悲劇でもない微妙なところをついた映画です。物珍しさでもいいので一度見てもらいたいです。特に、キャラクターのお父さん、お母さんが濃いので。あとは、日本人の方が見るのであれば最近の日本の闇はこんな感じだという再確認をして頂いても…

渡部:笑えるところも結構あるので、仕事帰りにひと笑いとは言いませんが、ぜひ来て頂ければと思います。

野辺:僕の作品タイトル『Affordance』は学術的な用語なんですね。ただ、あまり難しく考えないで欲しくて、僕みたいなショートフィルムって意外と難しくて理解しがたいと思われがちなんですよね。内容を理解しようとではなく、映像と同時に音楽も作っているんですが、全体で何かを感じ取ってもらいたいです。その感じ方によってそれぞれがストーリーを作って、気楽に、雰囲気を楽しんでもらえたら。

 アニメーション6本と、小松さんの映画で内容がとても充実しているので損はさせません(笑)

小松:我々の作品以外にもショートフィルムが5本あるんですけどインパクト大です。

渡部:刺激を求めながら楽しみたい人にはぜひ(笑)日本の映画界、こんな風になっているんだという新しいページを刻む瞬間を目の当たりにして頂ければと思います。

−今後の作品作りの予定は?

小松:地下アイドルって知っていますか?日本で流行っているんですけどメジャーじゃない、インディーズのアイドルが今たくさんいて、地下のライブハウスとかでお客さん100人とか200人くらいの規模で活動しているアイドルがいるんです。そこに結構通っていて、今一番好きなのがBELLRING少女ハート(略して:ベルハー)で、彼女たちに元気をもらったので地下アイドルをテーマにした映画を今考えています。

げっぽう:渡部さんも出演されるのでしょうか?

渡部:そうですね。今回のニートの役もそうだったんですが小松さんを投影した役柄を行ってきたので、その役をできたら最高ですね。

げっぽう:渡部さんもベルハーがお好き?

渡部:僕はそっち系ではなくて…今日カクタスクラブでご機嫌な気持ちでランチ食べてきました。

げっぽう:お姉さん系で、フレンドリーな接客ですね。

渡部:あれは僕の中でベルハーです(笑)ごはんも美味しかったです。

野辺:ショートフィルムは映画業界とはちょっと違うので、お金には基本的につながりにくいですね。そう言った意味では淡々と作っていくことですね。絶やさずやっていくしかないのかな、と思います。すいません、ベルハーの後だとちょっと…(笑)

げっぽう:ショートだと、製作費用の支援というのが政府からあったりということはないんでしょうか?

野辺:ないですね。今のところは映画祭に呼んでもらったりしてできるだけ多くの人に見てもらうことを目指してやっています。

−バンクーバーを探索する時間はありましたか?

小松&渡部&野辺:ないですねー。

げっぽう:今日とかお天気がいいのでイングリッシュ・ベイとか、スタンレー・パークとか最高だと思いますよー。

渡部:ちょっとメモとっていいですか?

小松:いや、レンタカー借りているんですけど、一回も使ってないです。

げっぽう:えー!もったいない!

終始笑いの耐えないインタビューでした。今夜の上映、お見逃しなく!予告編、上映詳細は以下をご覧ください。

 

Affordance

ディレクター:野辺 ハヤト
日本、2016年、18分

Out of the Frying Pan…・食卓

ディレクター:小松 孝
日本、2016年、105分
詳細:www.viff.org

Out of the Frying Pan… + Dazzling Anime Shorts上映日

  • 10月1日(土)午後3時30分 Cinematheque
  • 10月3日(月)午前9時15分 Cinematheque

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