
今回はまだ高校生という若さでハープ演奏をしている蛍乃佳さんにスポットを当ててみました。
—いつからハープを演奏しているのでしょうか?
先生について初めてレッスンを受けたのが9歳の時です。
初めの頃はきらきら星などの練習曲を生徒だけのリサイタルや親戚のイベントなどで弾いていました。

—ハープ奏者になろうと思ったきっかけはなんですか?
ハープを聴いた時に心が震えたんです。綺麗な音色だなって。ハープに恋したと言っても過言ではないぐらいに心が入り込んだんです。レッスンを始めたら音色も素晴らしくって、心がホワ〜っと溶けていくようでした。音でリラックスできるってなんて素晴らしいんだろう、この感覚を 他の人にも分け合いたい、私の奏でるハープで、聴いてる人たちもホワ〜っと幸せな気分になってくれたらいいなって…よくわからないんですけど、ビビビって電流が走った感じです。笑
—練習はどのぐらいの割合で?
プライベートレッスンは一週間に一回、先生と一対一でしています。自主的には毎日練習します。本当は4時間以上しなければいけないんだけど、2時間しかしてないです。笑
—「働きing」がテーマなので、どのような活動で稼いでいるのでしょうか?
イベントが主です。年末はクリスマスパーティなど会社のパーティイベントでの演奏が多いです。ウエディングなどのBGMで演奏することもあります。
—勉強しながらだと難しいですよね。どのようにお仕事の依頼は来るんですか?
はい。基本は自分でスケジューリングをしています。母の友人知人からの依頼もありますし、ウエディングコーディネーターの方や自身のwebサイトからの依頼もあります。
学校との折り合いを見てバランスよく仕事をしています。
—ぶっちゃけた質問で恐縮なのですが、ハープっていくらぐらいするんでしょうか?
かなり高い。笑
ハープのモデルによりますが、大体$20000〜$50000ぐらいです。
—うわ〜新車が買えますね。
ハープを趣味で楽しむだけという人は大きなグランドハープを買う必要はないんですよ。
子供の時はレバーハープと言う小さなハープから始めるんですけど、それも可愛いですよ。大きなハープとの違いは音色が違うのとメカニックの構造が結構違うんですよ。
レベルが上がるとハープの大きさも変わって値段もそれなりに、、という仕組みです。
—ハープの大きさを変えるということは、それまで使っていたものはどうしますか。
もしコンディションが良ければ、USEDで売れます。
どの楽器でもそうだと思うんですけれど、古くなっていい音が出る場合もあれば、それとは逆にペグが錆びてきて悪くなったりもします。どこかの時点で買い換えるのは車と一緒ですね。笑
先生の家に来る他の生徒さんたちはだいたいお金持ちなんです。ハープってお金持ちの人の楽器かなって思います。今更ですが。笑
私のやりたいことをサポートしてくれる両親にはとても感謝しています。
—ハープ奏者になるのに何が必要でしょうか?
パッション、やる気、努力、の3つです。
疲れてる時の朝6時に練習っていう日なんかは、もうやだ〜って。
でも、いまやらなかったら後で困るからって、自分を奮い立たせてます。
ハープ奏者として続けていくにあたって、これから辛くなる時が多々あるのだと思います。
どこかの時点でパッションがなくなったりすることが…でも無くしても取り戻さないとハープ奏者になれないと思うのでパッション、やる気、努力を忘れずに。 頑張るのは当たり前のことなので、頑張る以上のことをしなければいけないと思っています。

—夢が早く叶ってるように見えますがどうでしょう?
自分では今やってることは「夢」かなって思います。
結婚式で弾くのは自分的には違う気がするんです。というのはBGMで弾いているとどうしても商業的な弾き方になってしまうんですよ。
大ホールで、ソロとオーケストラで演奏することが私の「夢」なんです。
その為にバンクーバーのオーケストラVancouver Academy of Music Symphony Orchestra (VAMSO)にも入っています。音楽学校でオーケストラシーズンの時(9月から5月)に週1で練習しています。
今は学生なので料金は取っていませんが、The Orpheumで年4回、オーケストラで演奏をしています。
ハープを演奏するというのは一般的な仕事ではないように聞こえると思うのですが、私にとっては普通のことで、もう生活の一部になっているんです。ハープ演奏はやりたいことであってやらなければいけないこと。身体の一部ですね。
大ホールでハープ演奏を通して、多くの人を幸せにできたらと思っています。
—大ホールで蛍乃佳さんの演奏を聴ける日が来るのを楽しみにしています。
honokaharp.com
[文:Sleepless Kao]