The Theory of Everything
http://youtu.be/8RHU0X5CYpU
天才物理学者Stephen Hawkingの元妻Jane Wilde Hawkingによって執筆された自叙伝“Travelling to Infinity: My Life with Stephen”を基に製作される。作品は、1960年代Cambridge大学で若い2人が出会ってから離婚に至るまでを描き、Hawking役Eddie Redmayneの演技が素晴らしい。彼は、役作りの為に約7kg体重を減少、ダンサーと一緒に4ヶ月間トレーニングをし身体のコントロールの仕方を学ぶ。また、40人のALS患者と面会、筋肉が衰えていく過程をチャートにし、鏡の前で顔のしかめ方を何時間も練習。役になりきる為、撮影時のシーン間でも動かずに背中を曲げて座っていたと言う。Felicity Jonesも、献身的で精神力の強いJane役を好演。Hawking博士の理論とかけ合わせたラストシーンは美しく心に残る。Hawking博士はこのプロジェクトに大変満足をしており、自身の電子声音、勲章と彼の署名入り論文の使用許可を与えている。また、Toronto映画祭での上映後、初めて完成作を観たHawking博士は感涙したと伝えられている。Fifth Avenue Cinemasにて上映中。
Foxcatcher
http://youtu.be/8361stZ8n0w
Mark SchultzとDave Schultz兄弟は、1984年ロスオリンピックのレスリングフリースタイルで金メダルを獲得した。マザコンのJohn du Pontは母親に認めてもらいたいが故に、Schultz兄弟をリクルートしレスリングのオリンピック強化チーム“Foxcatcher”を設立、それのコーチとなる。作品は、Schultz兄弟とJohn du Pontの関係に焦点を当て、1996年に起きたdu PontによるDave Schultz射殺事件に至るまでを描く。du Pont役Steve Carell、Mark役Channing Tatum、そしてDave役Mark Ruffaloのアンサンブルキャストが好演。Ruffloが作品で使用した眼鏡は、Dave Schultzの遺品。Schultzの未亡人Nancyからの提供である。また、高校時代の同級生だった監督Bennett Millerと脚本Dan Futterman(俳優としてThe BirdcageやA Mighty Heartに出演)は2005年製作“Capote”以来のコラボレーション。11月28日より上映予定。
Wild
http://youtu.be/tn2-GSqPyl0
Cheryl Strayed執筆の自伝“Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trail”を基に、女優Reese Witherspoonのプロダクション会社によって製作、Witherspoon自身が主演。Strayedは母親の死から立ち直れず自暴自棄になり、それから立ち直る為に、1,100マイルに及ぶPacific Crest Trailを一人でハイキングする事に。キャンプの経験等まるでなく、無茶な試みであるが、それは人生観を変える重要な旅となる。フレンチカナディアンJean-Marc Vallée(Dallas Buyers Club)が監督。12月5日より上映予定。
[文・天野雀]