11月:JCCA会長からのメッセージ

 GVJCCAはこの秋、14年間にわたって使用してきた日系センターの200号室を大掃除し、新たに廊下を通って少し離れた小さめの240号室にオフィスを移転しました。この移転は、経済的な負担が軽減されることに加えて、私たちメンバーにとって大変勉強になり、刺激のある経験となりました。というのは、棚の奥 に長い間眠っていた歴史的に非常に貴重な資料を見つけたのです。私たちは今、これらの貴重なファイルや写真、記念品・工芸品などを整理しながらGVJCCAの歴史を学んでいます。

 この大掃除の最中に、日系博物館・文化センターを訪れていたある一組のご夫婦がオフィスに立ち寄られました。役員の一人が家族対象の日系カナダ人のイベントについていくつかお話しました。ご夫婦は無料の過去の月報/Bulletinのことを知り、自分たちの息子さんの写真が載った何冊かを持ち帰られました。また、このご夫婦は毎月Bulletinが購読でき、JCCAのイベント情報が得られるようにとGVJCCAに会員登録していかれました。こういった日系カナダ人の地域社会とのつながりこそ、GVJCCAの基礎をなすものだと私は思います。また、この度の経験は、我々が携わる以前から日系コミュニティーの成長に尽力してこられた先駆者の方々、GVJCCAを設立し、育て上げてこられた方々、The Bulletin/月報の出版に取り組んでこられた先輩方、及び地域やそこに暮らすすべての人の人権擁護のために戦ってこられた皆様に改めて感謝するためのよい機会となりました。

 先月、私は幸いなことにバンクーバー国際映画祭(VIFF)で映画「バンクーバーの朝日」の試写会に参加することができました。この「バンクーバーの朝日」は多額の予算を投じて製作された日本映画で、試写会には石井裕也監督、俳優の亀梨和也さんや妻夫木聡さん、そして熱狂的なファンの人たちが来ていました。ファンの人たちの興奮に満ちた喚声が会場にまた違ったレベルの高ぶりを与えていました!日系カナダ人の歴史的出来事がこのように大々的に(何百万人という人に見られる)豪華キャストで映画化されるのはこれが最初で最後なのではないでしょうか。個人的なことですが、これが私がハリウッドのレッドカーペットオープニングさながらのイベントに参加できた初めての経験でした。この映画はVIFFでロジャーズ・ピープルズ・チョイス・アワードを受賞し、試写会の最後に映画祭プログラム・ディレクターであるアラン・フラネイ(Alan Franey)氏は12月に再度上映されることを告げました。まだご覧になっていない方はviff.org のサイトで詳細をご確認ください。

 11月11日午前10時40分からリメンバランスデイの式典が日系博物館・文化センターの日系カナダ人戦争記念委員会によって企画されています。どうぞ皆様ご参加ください。場所はこの度新しく整備されたスタンリー公園の日系カナダ人従軍者・戦没者記念碑です。式典の後にレセプションがありますので、こちらの方にもご参加ください。日系カナダ人従軍者、戦没者記念碑は志願兵としてカナダ軍に加わった222名の日系人兵士と第一次世界大戦で自由の防衛のため戦った従軍者を顕彰し、戦死した54名の日系人義勇兵を追悼するために建てられました。この記念塔には出征義勇兵の名前が刻まれています。

 この記念碑に関しは、今月号のBulletinの中の記事で詳しくお伝えしていますので、ご覧ください。余談ですが、興味深いことに、この戦争記念碑委員会はかつて1984年から1993年までの期間GVJCCAの一部でした。リメンバランスデイ式典の継続と記念碑の維持・管理にご尽力くださっている2011年に委員長に就任されたリンダ・レイド女史と同僚の方々に感謝いたします。2013年以来、同委員会は日系博物館・文化センターの傘下に入っています。GVJCCAは今年も式典で戦没者の霊に花輪をささげ、スタンリーパーク・パビリオン(Stanley Park Pavilion)にて式典後に行われるレセプション(軽い昼食とエンターテイメント)で皆様とお会いしたいと思います。

 また、GVJCCAをサポートくださっているボランティアの皆様を感謝のための昼食会にご招待したいと思います。昼食会は11月29日(土)、午後1時から日系センターにて行われます。 

 最後になりましたがもう一つ大事なお知らせがあります。2015年2月22日に「第一回 Inter-Organizational Bowl- a- thon Fundraiser」が開催される予定です。時間は午後2時から午後4時まで、場所はバンクーバー、Grandview Bowling Lanesです。年齢を問わず楽しんでいただけるイベントで、さまざまな団体の人たちとのつながりを築けるよい機会です。またこのイベントの募金で集まった資金は日系カナダ人諸団体の活動のための運営費として使われます。詳細は随時お知らせします。どうぞ、ご家族、お友達もお誘いの上ご参加ください。

(訳:成瀬 晶子)