編集後記 2019年10月

KAO (a.k.a. Sleepless Kao)

 エアフェアがドロップしたこの時期に旅行にでも行こうかなと計画していたところ、ひょんな事から猫シッターを頼まれました。

「とても良いエネルギーの漂っているお宅で癒されるよ」と友人が言うので、興味本位で出かけてみるとにゃんと可愛い猫が4匹!しかも3週間のお世話…(それが今回の『Meets』の取材に繋がる)3週間は長いな〜…と内心思ってはいたものの3週間はあっという間に終わったのでした。

 警戒心の強い猫たちが「ダルマさんが転んだ」的にだんだんと近づいてくる。寒いのか夜には3匹が寄り添ってきてモフモフ状態に!(1匹はものすごく臆病でカウチの下から出てこず)

 朝に鳥の囀りで目覚め、4匹の寝坊助の猫たちを外に出す。グリーンハウスの野菜の世話(水やりやハウスのドアの開け閉めと大したことはしてないのですが)をした後に4匹の猫にご飯をあげる。蜂鳥も大切に飼育?しているので甘い蜜の補充も怠らず…

 都会なのにスローライフ、大きな家に一人で寂しいかなと思いきや猫を撫でに友人たちがポツリポツリと会いに来てくれて意外に忙しい。オーナーさんが丹精込めて育てた野菜やハーブ、ブドウが採り放題。お菓子ばっか食べてる私でも採れたての野菜は美味しいのでばくばく食べれます。

 採れたてシソとししとうペッパーの天ぷらや簡単リゾットを作ったり、「採れたかぼちゃも食べていいですよ」とオーナーさんからメールが来てどうやって料理しようか思案したり、最初は慣れなかった電子レンジのないスローライフも1週間も過ぎると心地よい。

 お日さまが落ちて外が暗くなってくるといつの間にか猫と一緒にカウチで寝てしまい夜は何もせずに更けていきます。

 初めはシャイだった猫たちは慣れてくるとティーンエイジャーばりの奔放さを発揮して夜中を過ぎても帰ってこない。(オーナーさんは5時には猫たちは帰ってくるって言ったのに!)アライグマとコヨーテを心配した私は猫ちゃんを探しに行ったり、遭遇したアライグマと格闘したり(嘘です)大奮闘。

最後には猫たちに「おすわり!」も教えて行儀のよいティーンに。3週間のベビー(猫)シッターは感無量で終わりました。あ〜猫欲しい。

Kazuho Yamamoto

今年もバンクーバー国際映画祭(VIFF)の季節になりました。ここ数年残念ながらVIFFの時期は仕事が忙しい時期と重なっていて興味ある作品を見逃してしまうのが通例です(泣)しかしながら、興味のあったVR(バーチャル・リアリティ、仮想現実)・AR(オーグメンテッド・リアリティ、拡張現実)の作品を体験できるVIFF Immersed Exhibitionは見逃したくなかったので行ってきました。世界各地から様々なテーマの作品、テーマも色々で、

 もちろん目玉はヘッドセット経由で自身と作品の距離感の近さが体感できるVR、とても見応えありました。その中でも今回ご自宅でも体験できるARで日系カナダ人の強制収容の歴史を題材にした作品『East of The Rockies』(2019年・40〜60分・ジョイ・コガワ & Jam3)についてシェアしたいと思います。

 スローカンに強制収容された17歳のユキが主人公で話は展開します。3Dモデルの建物はどの角度からも、近さからも見ることが可能で、ipad/iphoneを自分で動かすことによってそれが可能です。当時の生活の様子のナレーションや、画面上で光を放っている物体に触れるとそれがポップアップしてそれらに関連した話をさらに聞くことができます。

 お話はジョイ・コガワさんがライターで、日系のルーツを持つアン・カヌーテさんがスクリプト・コンサルタント兼ナレーションをしています。自宅でも、外出先でもipad/iphoneがあれば体験できるこのアプリ、日系カナダ人の歴史についてARを体験しながら学べる新しいツールだと思います。アプリはNFBのウェブサイトとアップルストアから購入可能です($5.49)。一人でゆっくりと、お友達と一緒に、または家族揃って、ぜひ試してみて欲しいです。

アプリ詳細・ダウンロードはこちらから:NFB

アプリのスティルイメージ

(NFB East of The Rockies Press Kitより)