編集後記 2019年6月

KAO (a.k.a. SleeplessKao)

今、とてつもなく悲しいニュースを見ています。

 5月28日午前7時45分ごろ、川崎市登戸(のぼりと)新町の路上でスクールバスを待っていた小学生らに男が近づき、刃物で次々と刺したというニュースが流れ込んできて呆然としています。登校中の小学生らが男に切り付けられ、小学6年生の女の子、39歳の保護者の男性、2人が死亡した。

 今月の編集後記は自身の個展やら楽しいことを書こうと思っていたのですが、ニュースがショックすぎて、様々な思いが湧き上がってきました。4月に日本から戻り『わ〜っ』と個展の準備やら何やらで疲れが出て、ストレスを感じていたので整体に通いだしました。整体の先生曰く「5月は人間の体が寒くて暗い冬をやっと乗り越えたところで、疲れが噴き出すんです」

季節の変わり目に心がついていかず、鬱にもなりやすいので1年を通して最も自殺者の数が増加する時期と言われています。

 

 「この時期は花粉などのアレルギーにも体が耐えている時ですから、自分の体をメンテナンスするのを心がけてください」

 

 草木や動物だけでなく、人間にとっても春は成長の季節。春先に「希望」を抱く心理が存在し、その「希望」と「現実」とのギャップが自殺の引き金になる” broken promise effect “というものも考えられます。

 

 「6月後半になれば体も少し楽になって心も元気になるので、最近疲れてるなとストレスを感じるならば、もうすこしだけ辛抱強く時間が過ぎるのを待ってみましょう」と先生。

 私には問題を抱えている人の話を辛抱強く耳を傾ける友人がいます。先日彼女はカフェで見知らぬ老人の話を小一時間聞いていたそうです。「面白い話いっぱい聞けたわ。なんか独居老人でお友達いないっていうから遊びましょうって言っといた」と満面の笑みでした。

 私には友人のような心の深さはないので、本当に彼女にはいつも感心、そして感謝しています。私も体が元気を取り戻したら彼女を見習って周りにもう少し優しくしよう。

 少しでも悲しいニュースがなくなればいいなと願うばかりです。

Kazuho Yamamoto

 先月ハードスケジュールの旅行の疲れで免疫が落ちたのでしょうか、帰ってきてすぐに風邪をひき、完治まで約3週間かかりました。平日は仕事だったので、週末に集中して大事をとって休むようにしましたが、回復したと思えばぶり返し、それがしばらく続きました。

 週末、家でのんびり過ごすと言えば、ネトフリ(Netflix)のイッキ見!!病気の治療を言い訳に前から気になっていた『Schitt’s Creek』の全シーズンを見ました。もともとCBCで放送されたカナダのシット・コムシリーズですが、アメリカのテレビ局でも放送され、Netflixでもストリームされている番組です。日本語では「シッツ・クリーク」と調べると記事が出てきます。

 お金持ちでセレブな生活を過ごしていたローズ一家ですが、ある日突然全てが差し押さえになってしまい、残った財産は息子の誕生日に冗談で買った町「Schitt’s Creek」のみ。田舎町での生活に最初は抵抗を感じていたものの、家族がだんだんと変わっていく様子をコミカルに描いた連続ドラマです。

 作品はデイビッド・ローズ(ローズ家の息子役)を演じるダニエル・レビーがリアリティーTV番組で見るようなお金持ちが財産を失ったらどんな生活になるんだろう、というアイデアからはじまり、ジョニー・ローズ(ローズ家の父親役)を演じるユージーン・レビーとの共同製作が実現したそうです。

 Netflixではシーズン4までがストリームできて、5が先月までCBCで放映されていました。先日、レビー父子がシーズン6がファイナルシーズンになるとソーシャルメディアで発表しました。

 カナダにアメリカで製作された番組が来て話題になることが通例ですが、これはその逆で、カナダで作られた番組がアメリカでもアワードにノミネートされ、受賞をしたりしています。病気を理由に52エピソードを1週間でイッキ見。時には朝4時まで見続けたり…風邪がなかなか治らなかったのは、このせいかもしれません(笑)これからシーズン5をCBC Gemで見ますが、節度を持ってゆっくり見る努力をしようと思います。