働きing:Yuya J. Kato

Yuya J. Katoさん(写真:Yukari Photography)

Yuya J. Katoさん(写真:Yukari Photography)

—コンサルティング業を営まれているとのことですが、具体的にはどのようなお仕事ですか?

 コンサルティング・ファームと聞くと「わぁ!」と思われますが、基本的には色々な方の相談に乗るのが仕事です。カナダ企業の有形・無形のモノを日本を中心にアジアに進出させていく仕事を行っています。また、カナダ国内でも広いので、東海岸の物品を西海岸に広めていくということも仕事にしています。

—カナダで始めたいきさつは?

 まず、カナダに来たきっかけは日本でMTVを見ていてカナダのロックバンド、ニッケルバックがカナダ・プレースでインタビューを受けていて、そこに映っていた背景がとてもきれいだったんです。それに感動してカナダに来ようと思いました。その頃はまだコンサルの仕事はやっていなくて、迷っていたというか、人生について少し面白くないと思っていた頃でした。それで、時間もあるし行きたいところに行ってやりたいことをやってみようという気持ちがありました。

 こちらに来てからは会社で働きながら、日本でもやっていた翻訳の仕事をフリーランスとしてして行っていました。その翻訳の仕事を通じて、お客さんからパンフレットについてどう思うだとか、その他様々なことについて相談を受けるようになって、これビジネスになるなと思ったんです。

 今思えば漠然とあったかもしれませんが、もともと起業したいという気持ちはありませんでした。何になりたいかというのはなかったけれど、やりたいことをやってきたい、どういう風に生きる人生がいいのかということは常に考えています。小さい頃から壁にぶつかる度に「幸せになるために生まれてきたのにどうして自分は今ハッピーじゃないのか」と自問自答をしています。今はハッピーですが、もっともっとハッピーになりたいですね。いろいろな機会を与えてもらって、人にも巡り会えて本当にありがたいと思っているし、感謝しています。

—会社名「Green Path Educational Inc.」の由来は?

 Educationalという単語が入っているので、学校だと思われることがありますが、ブランドやモノを浸透させていくのも教育なんです。例えば、このブランドはこういう人向けに作られたこういうモノなんですよと教育して、教えられた人が売っていく。ここからEducationalとつけました。Greenは僕の好きな色で、Pathは僕がきっかけでクライアントの道を作れたらと思ってつけました。

—現在行われているプロジェクトについて教えて頂けますか。

実は今海の上にあるのですが、8月に日本で発売されるブルーベリーのピューレがあります。9月以降から店頭に並ぶ予定で、札幌を皮切りに全国展開していく予定です。

 国内ではショッパーズ、ロンドンドラッグ、ファーマセーブで取り扱っているhonibeというプリンスエドワード島発の商品があって、西海岸展開プロジェクトに3年関わっています。

 あとは会社の内部のことをマネジメントさせてもらったりすることがあるのですが、なかなか外には見えないので分かりにくいですね。携わるプロジェクトは多岐に渡っていますね。

—他業種・業界に渡るので勉強が大変では?

 そうですね。勉強するのは大変かもしれません。例えば、カナダから建材(フローリング等)の輸出プロジェクトを担当した時は特殊で、日本の昔ながらの業界体制を理解する必要がありました。

 こうした二国間の衝突に入っていくことが僕の役目で、そういうときに心がけているのはサプライヤーとバイヤーに上下関係があると崩れやすいので、対等な関係を作ることですね。あるいは、文化的な違いで知らないことが出てきてそういった時にどうすればいいのかという質問に対応し、問題解決のお手伝いをするのが僕の仕事です。なので常にアンテナを張っていることが大切ですね。もともとそれが好きで始めました。

 日本人同士でも考え方が違うので、国が変わればますます変わります。でも、基本的には話せば分かり合えるというスタンスでやっています。

—問題解決力が必要とされるお仕事。そのインスピレーションはどこから?

なるべく外に出て、たくさん遊ぶようにしています。「遊ぶ」にもいろいろな方法がありますが、おかげさまでたくさんの友人に囲まれています。いろいろな話を聞いて、一人で考え込まないようにして、偏った考え方にならないようにして、一つの場所に留まらないようにしています。また、自分を完璧だと思っていないので、分からないことを恐れないし、聞くことも恐れず行動しています。

—今後の予定・目標は?

 一つでも多くのプロジェクトに関わらせてもらえたらと思います。カナダにはいいものが沢山あるし、投資するにはいい国だと思うので、そうした部分をどんどん世界に押していけたらと。カナダのいろいろなことをもっと勉強していきたいとも思っています。今後もコンサルタントとして、仕事の様式は変わるかもしれませんが、一つの物をプロモートしていくということはずっとやっていくことじゃないかな、と思います。

GPE Inc.

info@greenpatheducational.com

(文・山本一穂)