働きing:加藤雄太

聞き手・写真家 加藤雄太くん

聞き手・写真家 加藤雄太くん

 チャイナタウンにあるBLIMのオーナーからメッセージが入った…”面白そうな子がお店に来たからあってみたら?“

…ということで、取材しました。加藤雄太くん、なかなか興味深いです。要チェックです!

—バンクーバーに来た経緯は?

 「トビタテ!留学JAPAN」という制度で来ました。

—初めて聞きました、それはなんですか?

 いわゆる奨学金なんですが、2020年のオリンピックに向けて日本政府が「将来世界で活躍できるグローバルな人材を育成」しようと、英語が話せて自分のやりたいことで将来に生かしたいという若者を募集している制度です。それに応募して僕のやりたいことを支援してもらっているんです。なんでもやらせてくれるんですよ。

—え〜、すごいいい制度じゃないですか。私も若かりし頃にそういう制度があれば、、、それはどうやって知ったんですか?

 僕、出身が神戸なんですが、「HAZIME-MASHITE」っていう活動をやっていて…その活動内容というのは、街中で座って休んでるサラリーマンや道端に寝そべってる人にインタビューするという、、、。

—それってサークルか何かですか?

 いえ、1人での活動です(笑)。

その人たちがどんな思いで、何をしているのかに興味があって個人的にインタビューしていたんです。

街頭インタビューをして彼らの写真を撮って、インスタグラムで発信していました。活動し始めた時に神戸新聞が面白いと言って取り上げてくれて、そこから他のメディアの方々に声をかけていただき、どんどん広がっていったのですが、伝えたいことがインスタやSNSでの発信では伝えきれないなと感じてきて、本にしようと思いたったんです。

 自費出版にはお金がかかるので、クラウドファンディングで資金を募りました。たまたまなんですがホリエモン(堀江 貴文、実業家、著作家、投資家)がクラウドファンディング(インターネット経由で人々や組織に財源の提供や協力などを募る)で資金を募っていたんです。

 “ホリエモン”のプロジェクトの横になぜか僕のページがアップされて、彼の知名度のおかげだと思うんですが、僕のプロジェクトは2週間で目標金額に達成しました。440冊を神戸の書店7店舗で売ってもらって完売しました。

 本を出版したことを朝日新聞が取り上げてくださり、そこからまた他の会社やメディアに取り上げていただき、

その時にトビタテのお話も教えていただきました。

 「HAZIME-MASHITE」の海外バージョンをやりたいという考えもあったので、 大学3回生の時に「トビタテ!留学JAPAN」に応募し見事合格しました。

ー「HAZIME-MASHITE」の活動の他にカナダに来て何をしてますか?

 LaSalle CollegeでPhotoジャーナリズムを専攻してます。

記事の書き方や、ストーリーの内容を写真だけで最初から最後まで 伝えるということを学びます。学校が仕事も斡旋してくれるので授業の後に写真も撮りに行きます。

 女性で世界一と言われているPhotoジャーナリストのAmi Vitale(エイミー・バイターリ)さんという方がいるんですが、YouTubeで彼女のプレゼンテーションを見てとても感銘を受けたんです。自分の考えてた事とリンクしてそれが嬉しくて、次の日目覚めた時に(この感謝の気持ちを彼女に伝えたい!)と彼女のホームページに載っていたコメント欄にメッセージしたんです。自分がカナダにいることや写真やってることも伝えたんです。

—そしたらどうなったの?(興味津々)

 返事が返ってくると思ってなかったんですが、同じ日にめちゃくちゃ早く返事がきて‘“講演会でビクトリアに行くよ”というメールをいただいたんです!これは会いに行かなくては!とビクトリアに行ってきました。

 エイミーさんからは “講演のチケットを取って置いたから”とメールをいただいてたんですが、なんとVIP席が用意されていたんです!

 講演当日は2時間早めに行って、会場の前のカフェでヒューマンウォッチングしてたんです。そしたらエイミーさんがナショナルジオグラフィックのクルーとカフェに入ってきたんです。”Yuta です”と自己紹介して、感謝の手紙も書いてきていたのでそれを渡して、ポートフォリオも見せて、、、エイミーさんは一緒にいたPhotoジャーナリストや通訳、ドクター達を紹介してくれて、トークショーの後の食事会にも招いていただいて夢のような時間でした。

—すごい、Dream come trueじゃないですか!

 はい、でもまだ続きがあるんです!

エイミーさんは日本のクルーとアフリカについてのドキュメンタリーフィルムを作っている最中で、日本のクルーとニコンのフィルムメーカーを紹介してくれたんです。6月に日本に帰って彼らに会う予定になっています。

 将来、エイミーさんと一緒に活動することが今の僕の最大の夢です。もし実現したらそれこそDream come trueですよ!

—じゃあ、加藤君の肩書きは“フォトグラファー”でいいですね?

 ああ〜ちょっと待ってください。肩書きとかわかんないんですよ(苦笑)。フォトグラファーという言葉が自分にフィットしないです…昔から「インタビュー」が1番で、「写真」が2番。その考え方は今も同じ。「聞き手でありたい」というのしかないです。

実はポッドキャスト(インターネットラジオ・インターネットテレビの一種)もやりだしたんです。(笑)

聞き手として4年間、路上インタビューしてきて、その数5千人は軽く超えてます。断られるのも茶飯事です。

—私は断られたら凹みますけど、意外に鋼の心臓なんですね。

 断られるのは余裕です(苦笑)。

 ポッドキャストは、「HAZIME-MASHITE」の活動に一環とも言えます。

バンクーバーで暮らしてる日本人で、自分のやりたいと思ったことに踏み出している人たちを対象に取材をしています。

 今特に就職活動している大学生や僕と同年代の人にも聞いてもらいたいんです。自己分析して就職活動するんですが、みんな好きなこと、やりたいこと、才能を無視して諦めているように見えるんです。 なので、一歩踏み出した人たちの話を僕がポッドキャストで発信して、夢があるのに諦めてる人たちの一歩に繋がったらなと思い始めました。初回は650人視聴者がありました。YouTubeはイマイチで、、、でもこれからも継続して頑張ります!

https://www.yuta-kato.com    @_yuta_kato_   FB:Yuta Katoで僕の顔が出てきます。

[文:Sleepless Kao